W杯 タイ vs. 日本戦のネット記事

タイの大衆紙ウェブにはたまにインターネット掲示板からの引用記事があったりします。それも専門家じゃなくて、普通の人のカキコミを編集して記事にしちゃう。個人的には取材もしてない、一般人のカキコミ記事に興味持つ人がいるのかと思ったりもしますが、それなりにニーズがあるのか?

先日のW杯最終予選のタイ vs. 日本 戦に関する記事がスポーツ専門紙 サヤームギラーにネット掲示板の引用(しかもナゼかベトナムの掲示板)記事を見つけたので、読んでみました。

ชาวเน็ตเวียดนามปลอบใจไทยชี้ญี่ปุ่นแกร่งเกินชาติอาเซียนรับมือไหว:

ベトナムネット民はタイを慰める 日本がASEAN代表に圧勝の件
Vietnamese netizen comforting Thailand, Japan is stronger than ASEAN

日本語Englishภาษาไทย発音記号
ネット民netizenชาวเน็ตˈchaaw ˈnét
慰めるcomfortปลอบใจˈplɔ̀ɔp ˈcay
pointชี้ˈchíi
強いstrongแกร่งˈkrɛ̀ŋ
アセアンASEANอาเซียนˈʔaa ˈsîan
巧みに扱うget along with(handle) รับมือˈráp ˈmʉʉ
意欲can (will power to) ไหวˈwǎy
敗北defeat เอาชนะˈʔaw chá ˈná
~に耐えるresist ต้านทานˈtâan ˈthaan
意見を述べるremark ให้ความเห็นˈhây ˈkhwaam ˈhěn

ちなみにベトナム代表はタイ代表より格下ですが、ASEANのレベルだと、どの国の代表も日本にはまだ勝てないよ、というタイ代表に対する同情が感じられるコメントが多かったようです。

でも今年はJリーグに二人目、J1では初めてのタイ人Jリーガが誕生します。タイサッカーの未来は明るいです。日本のサッカー漫画好きのチャナティップ選手には札幌の寒さに負けず、頑張って欲しいです。

この記事の切り口、ASEAN内でのマウンティングというか、微妙な位置関係が感じられるのは私だけでしょうか? 知り合いのタイ人はASEAN他国に対する差別意識を特に隠したりしません。現実に差別は存在するので、差別がないというあるべき姿を取り繕ったりする必要を感じないのかもしれません。日本では差別は存在してはいけないのが前提なので、Politically correct な態度を取らないと社会的制裁をうけそう。ちなみにタイ的にはラオス、カンボジア、ミャンマーは格下らしい。自分も以前ラオスのルアンパバーンに旅行した時に”ここはタイではありません。ラオスです。覚えといてね。”という英語の落書きを見ました。切ない。
タイ的にはラオス、カンボジアあたりには慰められても嬉しくないけど、ベトナムなら嬉しいのか?

アメリカ、中国に負けてないベトナムと一度も植民地になっていないタイ。王室を敬愛する人が多いのもタイ人としてのアイデンティティーを強化したいという理由かもしれません。もっとも、ラーマ9世も現国王も外国生まれの外国育ち、個人的にはちょっと不思議です。