タイ語はラオスで通じるけど…

タイ語教室の先生はタイ東北部(イサーン)ガラシン県の出身。 ご近所さんには日本人と結婚して日本にやってきたタイ人女性が3人住んでいて仲良し。
3人のうち2人はイサーン地方の出身。1人はチェンマイの出身。で、同郷人だけで会話するとイサーン語になるので、同じタイ人でもチェンマイ出身者には一部 話が理解できなくて、標準タイ語に言い直すんだとか。

イサーン出身の先生曰く、イサーン語はラオス語と似ていて先生自身もラオス語が話せるそう。 ラオス語はタイ語と同じくタイ・カダイ諸語に属し、ラオ文字を用いるのですが、注意してみればタイ文字のどの文字に相当するか何となく想像がつきます。タイ語を外国語として学習している自分にとってはラオスでサバイディーとか言われると、大した根拠もなくタイ語とラオス語って似てるわ〜と、思ってしまうのですが、チェンマイ出身のタイ人には「全然違います。」とアッサリ言われました。でも、純粋に語学的に違うのか、一緒にしないで!という意味合いなのかは分からず。
自身の経験では、ラオスに行くと自分が接した人に限って言えば英語が話せなくても、タイ語は通じます。で、こちらとしても必要に迫られてラオス人にタイ語で会話するのですが、これってラオス人的にはどうなのかなと。

ラオスはマルクス・レーニン主義を掲げるラオス人民革命党による社会主義国型の一党独裁制国家らしいですが、ルアンパバンなどの観光地ではたまにレーニンだかのポスターが商店の壁に貼ってあるのを見つける以外には、想像するような社会主義国家臭は感じられませんでした。ただ商店の品揃えはバラエティに乏しく、タイの露店で見るような商品ばかり。しかも値段も大して変わりません。個性を感じる魅力的な商品には出会えず、何も買い物をしないで帰る羽目になりました。
想像ですが、地理的特性からインフラ整備が整わず、製造業が発達しないため自国生産の製品が少なく、結果、生活日用品の多くを輸入に頼っているのではないのでしょうか。
実際データを見ると財政収支も赤字です。

人口はタイの約10分の1、GDP は 20倍の差、毎日見る隣国タイのTV放送ではカラフルで楽しそうなタイの生活映像が流れている。となると、複雑な気持ちになるような…。その上、タイ語の影響力がTVなどのメディアを通じて若者世代に広がるのは、ラオス人的にはアイデンティティクライシスかも。

ルアンパバンのゲストハウスの壁に英語で”Remember here is NOT Thai” と書き殴られているのを見ました。うーん。