日本語でも英語でも、死ぬ(die)という直接表現を避け、亡くなる(pass away)と表現を使うように、タイ語でも間接表現をつかいます。
お葬式に関するタイ語をタイ語教室で教えてもらいました。
亡くなる เสีย ˈsǐa pass away
葬式 การศพ ˈkaan ˈsòp funeral
火葬 ฌาปนกิจศพ ˈchaa pà ˈná ˈkìt ˈsòp cremation
火葬場 ที่เผาศพ ˈthîi ˈphǎw ˈsòp crematory
ตาย ˈtaay die 死ぬ は直接的なので人の死には通常使わないそう。
ちなみにタイ映画の”すれ違いのダイアリーズ ” では主人公の新人教師がノートに巨大な蜘蛛が張り付いているのを見つけ、狂ったようにノートを床に叩きつけながら 「ตาย! ตาย! ตาย!!(死ね!死ね!死ねっつーつ!!)」と絶叫するシーンがありました。
タイでは仏教徒のお葬式は、火葬場のあるお寺でお坊さんにお経をあげてもらいます。 葬式を行なった後、同じ敷地内の火葬場で火葬するそうです。
ちなみにお葬式をあげるお寺はどこでも良く、檀家制度もないので、特に生前通っていたところでなければいけないという制約はありません。
上座部仏教におけるお墓の意味合いはないため、お墓(お寺の壁に故人の名前を記したプレートと骨壺をモルタルで埋め込んだ物など)も持っている人もいれば、持っていない人もいます。お墓を用意する場合も特に高額な費用はかかりません。
タイでお葬式に行く場合は日本と同様、故人との関係に準じた金額の香典を包むそうです。
残されたご家族への挨拶はいろいろあるようですが、比較的簡単なのは
เสียใจด้วย
ˈsǐa ˈcay ˈdûay
I’m sorry to hear that
お悔やみ申しあげます。
逆に結婚、出産などの慶事では、
ยินดีด้วย
ˈyin ˈdii ˈdûay
congratulations
おめでとう
です。
タイのお葬式事情はかなり日本と異なるようです。タイではお金がなくても供養してもらえるようですが(先生曰く、それが”お寺の仕事”だそうです。)、日本ではお金を対価としないとお経も読んでもらえません。
戒名は、タイ上座部仏教では出家したときに高僧から授かる物で、出家していない人間が死んだ時にお金で買える物ではありません。生きている間に出家して修行を積むことで仏陀の弟子としての戒名を授かるのです。
タイ人の先生は「日本では死にたくない。」・・・確かに。
日本の仏教は儀式宗教というか、冠婚葬祭業という印象が個人的には強いですね。
どちらを良しとするかは好みですが、お金で何とかなるのは宗教と言って良いものか悩む所です。