弱虫ペダルのタイ語版、英語版を日本語版と比較しながら読んでいます。
いま読んでいるところは、インターハイ1日目の山岳ステージ。山岳ステージでの勝利を狙ってライバル箱根学園のクライマー東堂くんに勝負を挑まれる三年、巻ちゃん。勝負したい気持ちを抑えて、他にクライマーのいないチームを先導するため、勝負を断ります。すると落車から復帰して戻ってきた一年クライマー小野田くんがチームに再合流。巻ちゃんはようやく東堂くんとの勝負をするべく、あとを追います。
後ろの観客が、へんなダンシングで走行するヤツ(巻ちゃん)が迫ってくるぞというのを聞いた東堂くんは、巻ちゃんかなという期待をしつつ、
“絶対にこない‼︎”
“so there’s no way he’s coming now!!”
“ไม่มีทางมาได้แน่ๆ“
“来るはずない”
“that’s no way he’s coming.”
“ไม่น่ามาได้นี่นา“
といいながら、巻ちゃんが視界に入ってくると
“夢なら…さめるな…”
“if this is a dream… don’t let me wake up…”
“ถ้าเป็นฝันล่ะก็… อย่าตื่นเลยนะ“
と、うれしさのあまり号泣。
ไม่มีทาง มา ได้ แน่ๆ
ˈmây ˈmii ˈthaaŋ ˈmaa ˈdâay ˈnɛ̂ɛ ˈnɛ̂ɛ
ムリ/ 来る/ できる/ 絶対に
→ 絶対に来ることなんてできない
→ 絶対に来ない
この文章では話者(東堂くん)は、絶対に100%来ない (結果として来たかどうかは会話の時点ではわかっていない)と考えています。
それに対し以下の文章では、絶対に来ないと思っていたのにかかわらず結果として来たことに対する表現となっています(想像と結果が逆)。実際にストーリーでは遠くに見える巻ちゃんを確認した上で、東堂くんは以下のセリフを言っています。
ไม่น่า มา ได้ นี่นา
ˈmây ˈnâa ˈmaa ˈdâay ˈnîi ˈnaa
できないと思っていた/ 来る/ できる/ (強調)
→ 来ることはできないだろうと思っていた(のに来た)
→ 来るはずない(のに来た)
ちなみに ไม่น่าจะ と จะ を追加すると、個人の意見として ไม่น่าจะมาได้นี่นา 来ないと思うけど という意味になります。
確度としては、มาได้แน่ๆ は100%来るよ!的な印象なのに対し、
น่าจะมา → 多分来るんじゃない(確度 50%ぐらいか)
อาจจะมา → 来るかもね (確度30%ぐらい?)
らしいけど、実際の会話ではあまりタイ人も意識せず何となく使っているそう。
にしても、東堂くんよろこびすぎ。高校生がなにも泣かなくても…