タイの Manager online で東京外国語大学の ดร.โฆษิต ทิพย์เทียมพงษ์ コースィット ティップティエンポン氏の北朝鮮拉致問題の記事を見つけたので、読んでみました。
東南アジア諸国は北朝鮮と経済的結びつきが大きく、意外ですが国交を持っている国がほとんどです。
タイに至っては北朝鮮の貿易相手国第4位(2015年 KOTRA調べ)。アジアの多くの国は人権問題に対する関心も薄く、そもそも一般人は北朝鮮がどのような国家か知らない(興味がない)というのが現実のようです。 そんななか、拉致問題に関する記事が掲載され、タイ人に知ってもらえる機会が増えるのはありがたいことだと思います。
ทำไม “เกาหลีเหนือ” ถึงลักพาตัว “คนญี่ปุ่น”? ย้อนรอยความบาดหมางระหว่างสองชาติ :
なぜ”北朝鮮”は”日本人”を拉致するに至ったのか? 二カ国間の対立を遡る
ลักพาตัว ˈlák ˈphaa ˈtua abduct 拉致する
ย้อนรอย ˈyɔ́ɔn ˈrɔɔy retrace 遡って調べる
ความบาดหมาง ˈkhwaam ˈbàat ˈmǎaŋ conflict 対立する
มหาอำนาจ má ˈhǎa ˈʔam ˈnâat superpower 超大国
記事抜粋:
記事の著者( 東京外国語大学の ดร.โฆษิต ทิพย์เทียมพงษ์ コースィット ティップティエンポン氏) は初めて日本に来た時、多くの外国人同様、日本と朝鮮半島諸国の関係を知らなかった為、北朝鮮関連ニュースの多さに驚いた。超大国が北朝鮮の話をするときは実際には中国を意味している事など。タイの学生はアジア史よりも欧米の歴史を重視して学習する為、アジア史の知識は少ない傾向がある。
帝国主義が席巻する時代に韓国は35年間日本の植民地支配を受けた。韓国に旅行したタイ人の中には現地ガイドから植民地時代に韓国人が日本人からひどい扱いを受けた事を聞かされた人もいるだろう。北朝鮮は日本と国交がないが、ミサイルと核で日本に脅しをかけている。日本は北朝鮮に対し拉致被害者の問題があり、安倍首相は”対話と圧力 เจรจาและกดดัน *dialogue and pressure” ”行動対行動 ตอบโต้การกระทำด้วยการกระท *action for action ”を主張している。
日本人拉致は1960年から1970年代に行われ、日本政府は17名を拉致被害者として認定している。なぜ日本人が拉致されたのかについて明確な回答は得られなかったが、筆者は韓国で諜報活動を行わせるためではと考えている。その理由としてタイ人の อโนชา ปันจ้อย アノーチャ・パンジョイさんが1978年にマカオで北朝鮮に拉致されスパイ活動をしていたからだ。拉致被害は日本だけではなく、14カ国に及ぶ。小泉首相の訪朝時に北朝鮮は拉致被害者の1人である横田めぐみさんが亡くなったと報告したが、もちろんご両親は信じていない。もし、拉致した上に被害者が亡くなったのであれば、それは本当の犯罪だ。 そして北朝鮮は未だ核実験とミサイル発射を繰り返している。
* 英語の訳は外務省HPの記載に準じています。
拉致被害者の方はもちろんのこと、親族の方の心労を考えると本当に心が痛みます。個人的には日本人自身の自国民拉致問題に対する関心の薄さに悲しい気持ちになります。全ての人間には寿命があります。拉致被害者の方とその親族の方々が、元気なうちに再会できるよう祈っています。